
夜に写真撮影にいったけどオート設定じゃうまく撮れなかった…。

花火やホタルを撮影してみたいけど、なにかコツとかあるのかな?
そんな方に向けてこの記事を書いています。
春は夜桜。夏は花火にホタル。秋は十五夜の満月。冬はイルミネーションや天体撮影。
ほかにも工場夜景や都会夜景などなど、夜だからこそ撮りたくなる写真というのもたくさんでてきました。
ただ、夜間の撮影は基本的に光が少ないのでオート撮影だけでは綺麗な写真を撮るのが難しかったりします。

筆者自身さまざまな夜間撮影に挑戦してきましたが、最初のうちは失敗ばかりでした。色々な設定を試したり、撮り方を変えてみることで少しずつ夜間撮影のコツを学んできました。
ポイントは「いかにブレを抑えてシャッタースピードを稼ぐか」
今回は筆者がこれまでに失敗したお話も含め、夜間撮影で学んできたことをお話ししたいと思います。
夜間撮影について失敗から学んだこと
筆者がはじめて夜間撮影に挑んだときはカメラを持って間もない頃でした。
三脚の使い方もわからないのでカメラは手で持ち、設定も詳しくわからないので何度も撮り直してはブレブレの写真とにらめっこを繰り返していました。
少しずつ必要な機材のこともわかるようになり、夜の撮影で注意すべきところを理解してからは光がブレることも少なくなりました。
具体的にどんなことを学んだか、お話していきます。
設定はシャッター速度優先、もしくはマニュアルで
暗い中、カメラのモードをAF優先、あるいはプログラムオートで撮影するといつもの「カシャッ」という音ではなく、「カッ。。。ション」といったテンポの悪い音になるかと思います。
これは光源が少ないため、シャッターを開けて光を取り込む時間がのびてしまっている状態です。
そうすると、どんなに頑張って撮影しても写真はブレたものになってしまいます。
ぼくも最初はこれがどういうことかわからずプログラムオートで撮ってました。あとからみたら見事ブレブレ。。

夜間撮影は昼間に比べてシャッター速度の管理がよりシビアになります。
状況に合わせて変えられるよう、シャッター速度優先か、使えるのであればマニュアルモードで撮影しましょう。
マニュアルモードをつかった撮影方法については、以下の記事もあわせてどうぞ。
三脚を持ち込む
手っ取り早くブレを抑えるなら三脚で固定してしまうのが一番です。
確かに荷物ですし、回遊しながら撮影するときは持ち歩くのも億劫なのですが、いざシャッターを何秒か開けないと綺麗にならない写真を撮るとなったときに歯噛みすることになります。
ぼくもイルミネーションの写真を撮ろうとしたものの、当時三脚を持っていなかったので、60分の1秒くらいでシャッターを切ってたのですが、あとでみてみるとイルミネーションの光がただの小さな点に。。
ホタルなんかも同様で、ホタルの飛ぶ軌道を写真におさめるためにはシャッターを開ける時間を数秒稼ぐ必要があります。
以降、夜間撮影をするときには三脚は持ち込むようにしています。
ただし、気をつけないといけない点としては、会場によっては三脚の持ち込みが禁止されている場合があること。
絶好の撮影ポイントを見つけて三脚を立てたら他の人が通れなくなってしまった。となっては迷惑になってしまいます。
事前に三脚一脚持ち込み可かは確認した方が良いと思います。
蛇足ですが、星空を綺麗に撮影するため、三脚とカメラの間に取り付けることで地球の自転にあわせてカメラの角度を自動で変える機材というのもあるらしいです。本当に奥が深いですね。
レリーズを持ち込む
カメラにコードを繋いで、遠隔でシャッターを切ることができる「レリーズ」
ぼくも最初は不要と思っていたのですが、シャッターボタンを押したときの傾きって意外と侮れないものなんです。
ほんのわずかに押しただけのつもりでも、モニターでチェックすると像が二重になっていることもしばしばありました。
シャッターボタンを押し込んでる間シャッターが開き続ける「バルブ撮影」をするとその現象はさらに顕著になります。
レリーズは他の機材に比べて比較的安価なので、ひとまず一本買っても良いかもしれません。
バルブ撮影時のブレが減るので、夜間撮影だけでなく普段撮影する写真と表現幅もうんと広がります。
バリエーションを撮る時はシャッタースピードを変える
夜間撮影はシャッター速度の管理が重要ですが、長く稼げれば良いわけではありません。
シャッター速度を遅くすると花火など動きのある光は綺麗に撮れますが、それと合わせて人物などを一緒に撮ろうとすると、ブレるリスクが高くなります。
木に取り付けられたイルミネーションなども、シャッター速度を遅くすればより明るくふんわりした光の写真になりますが、その間風で木が揺れるのでカメラが揺れてなくてもブレてしまうこともあります。
どれくらいシャッターをあければ綺麗に撮れるかは被写体ひとつひとつでまったく違います。
花火など、一発勝負のものはコレとアタリを決めるしかないかもしれませんが、何度も撮影を試せるのであればぜひシャッター速度を変えて撮ることをおすすめします。
「1段階変えるだけでも印象が変わる」というのもあるのですが、「3秒 / 0.5秒 / 20分1秒 / 60分の1秒」といった具合にある程度幅をつけて撮影してみると、全く予想もしていなかったようなシャッター速度が正解だったりします。
筆者自身、コレが正解と決め付けて1〜2秒くらいのシャッター速度で撮影したあと、他の人が撮ったすごい綺麗な写真が125分の1秒とかで撮られていたということもありました。
短いシャッター速度で撮影をする場合はノイズだらけにならない範囲でISO感度を上げて明るさを確保しましょう。
シャッター速度・ISO感度など、撮影の設定にあまり慣れてない方むけに明るさを決める基本設定についてまとめた記事もありますのでこちらもあわせてご覧ください。
MF(マニュアルフォーカス)を使う
目標に対し自動でピントをあわせてくれるAF(オートフォーカス)は大変便利ですが、夜間の場合はあえてMF(マニュアルフォーカス)で撮影した方がうまくいく場合があります。
理由は二つあって、まず一つは暗い中AFを使用すると、ピントをあわせる対象を探すのに時間がかかってしまう点。
ぼくも花火を撮影したときに、AFでうまく花火を捉えられず、ピンボケ写真になったりせっかくのタイミングを逃したりというのが多々ありました。

MFの場合は、一度ピントがあう距離さえあわせてしまえばあとはシャッターを切るだけなので、タイミングを逃すことなく撮影することができます。
もう一点は、そのAFのピントをあわせる時間がかかる点を改善するために発せられる「補助光」と呼ばれる赤い光の存在です。
この光がけっこう強く、近くでおなじように写真を撮っている方がいた場合、その赤い光が映り込んでしまう場合があります。
せっかくいいタイミングにシャッターをきったのに、となりの人から出た補助光が写り込んでしまったらかなしいですよね。
もちろんこの補助光は設定で切ることができるのですが、補助光を切るとピント合わせにかかる時間の問題は残されたままになります。
なので、じっくりと撮影できる場であれば、MFであらかじめピントをあわせておくのが良いと思います。
素直にRAWデータを編集する
カメラテクニックとはちがってくるかもしれませんが、最終的にはRAWデータを編集することで綺麗な写真に補正しなおすことができます。
たとえ一見真っ黒にみえる写真でも、RAWデータ上ではしっかりと背景を捉えているというのはよくあることです。
RAWデータの編集・現像には専用のソフトが必要ですが、無料のものもあるようなのでダウンロードしてみても良いかもしれません。
ぼくは仕事柄RAWデータをあつかうこともあるので、PhotoshopまたはLightroomを使用しています。
最後に
今回は筆者がこれまで行ってきた夜間の撮影で失敗したことと、そこから学んだことをお話しさせていただきました。
コレに加えて光で玉ボケを演出したり、逆に全てにピントがあったパンフォーカスな写真を目指すのであればまた違った工夫が必要になると思います。
撮り方で全く印象がガラッとかわるのも夜間撮影の面白さだと思うので、ぜひ色々な撮り方を試してみてください。
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